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 CEO Message

  ウクライナ戦争で世界中のエネルギー価格が高騰しています。例えばロシアの天然ガスに依存していたドイツですが、戦争前の依存度は55%でした。天然ガスはガスパイプラインで直接ドイツに運ばれていましたが、ロシアは送るガスの量をだんだん減らし、ドイツも輸入先の転換を進め、8月末にはロシア依存度は9%にまで減ったとのこと。しかしこの代償は大きく、ドイツ家庭の電気代は、9月時点で1キロワットあたり80円となってしまっているのです。なんと、日本の約3倍!しかも今後も上昇し100円突破が見込まれると。普通に暴動が起きそうですが、ドイツを含めたヨーロッパ諸国はこのエネルギー高騰に耐えて、安全保障を優先しています。成熟した国家と国民、目の前のインフレより100年の大局観、たいしたものです。

 

 上記の状況は他人事ではなくて、世界市場でのエネルギー争奪戦に伴いLNG価格が高騰するなどもあって、日本でも来春には電気代の大幅価格アップが見込まれています。当社は太陽光で発電した電気をFIT制度で東京電力に売り、パワコンで使った電気代を支払っています。売り上げに対してパワコンの電気代は微々たるもので気にもしていなかったのですが、先日東京電力から来年4月15日以降の電気代を上げるとの手紙が来ました。従来キロワット当たり16.24円だった価格を、22.51円にするというのです。なんと一気に39%、約4割の価格上昇です。先月は保険料の急上昇について記しましたが、連続して買電もです。対するにFIT制度に基づいた売電価格は変わらないので、利益は当然ながら縮小します。今のところ売上げに対するコストの比率は小さいので、会社運営に大きな影響はありませんが、ノホホンと「太陽光にリスクなし」などと言ってばかりではいられない状況になりつつあります。キチンとメンテナンスして発電所をベストの状態に保ちつつ、リスクを検証しできうる限りの備えをしておこうと、改めて気を引き締める日々なのです。

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