CEO Message

2019年7,8月 末端の労働と太陽光

 

 英国人ジャーナリストが書いた「アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した」というルポルタージュを読みました。GAFAなどネット系企業が経済の中心となる時代、末端の労働環境はどうなっているのか。著者が身をもって体験し、報告するというユニークなノンフィクションです。アマゾン倉庫のピッカー(荷物をピックアップする人)、訪問介護職、保険会社のコールセンター、そしてウーバーの運転手が取り上げられています。

 

 特に印象的なのはアマゾンのピッカーで、サッカー場10個分の巨大な倉庫を一日10時間16キロ以上歩きまわり、時給約千円。食事休憩は30分、往復とセキュリティチェックで時間を取られるので実質の食事時間はわずか10分。腕につけた端末で生産性を管理され、1200人いるほとんどの労働者は最初の約束(契約書がない!)の9週間の継続もかなわなずお払い箱。ほとんどが東欧からの出稼ぎで占められ、イギリス人だと奇異な目で見られるという劣悪な労働環境だとのこと。

  

 私には、その大変さがよくわかります。私実は、映画・演劇の世界から足を洗い出版社に雇われるまでの数か月、日雇い労働をやっていた時期があるのです。肉体労働は50歳手前の人間にはとてもきつく、日給は1万円に届かない。しかも毎日仕事にありつけるのではなく、月半分程度しかない。1か月必死に頑張って、翌月振り込まれたのは12万円でした。これでは一家5人を食わすことは出来ない。ましてや娘を大学に行かせることなど夢のまた夢。それを思い知らされて絶望したことを覚えています。

 

 末端の肉体労働でまともな暮らしは出来ない、これが全世界共通の真実です。労働集約型の仕事がいかに大変か。そう言えば博報堂の仕事も、労働集約型という意味で共通するものがありました。まあ受け取るフィーは10倍くらい違いましたけど。

 それに比べて太陽光発電で稼ぐのが、いかに楽で生産性が高いか。太陽さえ出ていれば、自分は何もしなくても売上げが上がる。低圧発電所一つで月額約20万円。先述した肉体労働の倍近い金額です。お得意先である東京電力さんが売上げを計算してくれ、支払い伝票をくれ、口座に入金までしてくれる。こんな素晴らしいビジネスはなかなかないと思います。まあ今年は久しぶりの梅雨らしい梅雨で、目先はちょっと心配な日々ではあるのですが(笑)。