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2018年9月  北海道のブラックアウトと再エネ

 

 9月6日北海道地震で、北海道全域295万戸で10時間にわたり大規模停電(ブラックアウト)が発生しました。北海道電力創設以来初めてとのことで由々しき事態ですが、これによって浮かび上がるのは集中型電力システムのもろさです。 

 

 苫東厚真火力発電所(3機・165万kWの設備容量)は、当時の北海道域内の電力需要の4割を供給していました。電力システムでは需要と供給を一致させる必要があり、厚真発電所の停止によって需給バランスを大きく崩した結果、他の発電所も次々と停止せざるを得なくなり、ブラックアウトに陥ったのです。

  こういった事態を防ぐには、分散型電源を分散立地させることです。電源が各地に散らばっていれば、災害でいくつかの発電所が停止しても、全域が停電する事態は避けられます。

 北海道はそもそも太陽光、風力、バイオマスなど再エネの資源が豊富なエリアなのです。火力一本足でなく、再エネとうまく電力ミックスがなされ、ブロックチェーン化が進められていれば、今回のような大停電は起きなかったでしょう。
 

 ヨーロッパでは集中型電源は出力調整がフレキシブルでなく、事業リスクが高いため一気に脱原発・脱火力にシフトしており、電力システムは分散型電源を中心とした分散ネットワーク型に移行していっています。

 一方日本ではどうでしょう。エネルギー基本計画で原子力・火力の集中型電源が相変わらず維持されているがため、送電網が再エネに開放されておらず、広域運用も進んでいません。一気にイノベーションせずに、ゆでガエルのように気づいたらどうしようもなくなっていた。悪夢のような状況が電力において起こらないように、改革をスピードアップしていって欲しいと願います。