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2018年1月  死有地問題

 土地相続の登記が義務化される見通しです。現在、所有者不明の土地は日本全土で410万ヘクタール。関東が320万ヘクタールですから、いかに広い面積が「死有地」になっているかがわかります。こういった土地はさらに増え続けており、このままにしておくと20年後には約800万ヘクタール、実に国土の20%になってしまうそうです。

 常に太陽光用地を探していますので、我々もこの問題には気づいておりました。地主さんが売りたがっている日当たりの良い土地の謄本を調べてみたら、昭和初期の相続の記載が最後。地主さんのおじいさんが相続し、お父さん、地主さんと代々農地として使ってきたため、特に必要もなく登記をしてこなかったわけです。こうなると困ったことに、法律上はお父さんの兄弟とその子供、地主さんの兄弟も相続権を持つことになりますから、登記する際にはそれら全ての人の同意が必要になってくるのです。地主さんはみんなの同意を取るなんて面倒なことはしませんから、せっかく太陽光発電の適地なのに我々は事業をあきらめざるを得ません。

 

 なんでこんなことになってしまったのか。バブル崩壊以降、土地の価値が下がり続けていることに最大の要因があるようです。価値がないだけでなく、下手をすると除草などの費用がかかってしまうことも。登記は自分で簡単にできるのですが、ほとんどの人は一生に一度なので知識がなく、司法書士に頼むと何十万円とかかってしまうことも。いらない土地にお金はかけないですよね。また、土地を一括して管理する行政上の仕組みがないことも大きな問題です。我々も土地を扱っていて、市の農政課と課税課、法務局がバラバラだなあと感じることはしょっちゅうです。

 所有者不明の土地は活用不能なまさに「死有地」になってしまう。問題を放置せず、我々のような事業者がエネルギーを生む土地として活用できるよう、一刻も早く法改正して欲しいと願います。