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2017年12月 日本のエネルギーが中国に乗っ取られる!​

 12月4日、NHKクローズアップ現代が「中国再エネが日本を飲み込む!」という刺激的なタイトルで、日本と中国の再エネ市場の現状をレポートしていました。中国は原発の建設をやめ、一気に再生可能エネルギーにシフトしています。2050年に全電力の8割を再生可能エネルギーにするというダイナミックな目標。再エネ産業を大規模・低コスト化して自国のエネルギーを生み出すと同時に、パッケージとして輸出。成長する世界の再エネ市場をも取り込もうという、極めて正しい方向性の国家戦略です。

 

 そもそも中国は2020年までに原発を30基作る予定でしたが、福島原発事故でそのリスクに気づき、一気に方向転換を図ったのです。曰く「中国で福島級の原発事故があれば国家が破綻する」。日本は原発事故の当事者でありながら、まだノホホンと原発に頼ろうとしている。政府発表の2030年エネルギー構成は、原発と再エネが22%でほぼ並んでいます。これを実現するためには、原発約30基を再稼働させなければなりません。基準が厳しくなり1基の再稼働ですら難しい現状と国民感情に照らし合わせ、果たしてそれは現実的なのでしょうか?

 

 クローズアップ現代では、コスト高や規制によってストップした大規模太陽光プロジェクトを、中国企業が買い漁っていく様が生々しく描かれていました。日本のFIT買取価格は高いため系統連系・土地造成等にかなりのお金がかかっても、低価格で勝負できる中国企業にとっては十分に利益が出るのです。私にも苦い経験があります。中国地方のゴルフ場跡地で手掛けていたメガソーラープロジェクトが、途中から入ってきた中国系企業さらわれてしまったのです。当社のパートナーは日本の上場企業だったのですが、意思決定の速さと金払いの良さで負けてしまったのですね。同じような事は至る所で起きています。

 

太陽光パネル産業が壊滅させられた上に、国家の源であるエネルギーをも抑えられつつある。非常に危機感を覚えます。日本も原発を見限り、再エネシフトを国家戦略とすべきです。それがグローバルな、抗いがたい趨勢なのです。再エネに付随する各種規制を緩和し、送電網へ接続を容易にし、低コスト化を促進する。発電所への外資資本の参入を規制する事も重要です。エネルギー政策は安全保障上の問題でもあるのですから。

 

 一刻も早く実行しなければ!日本の再エネが中国に乗っ取られないうちに。