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株式会社GEトラスト
グリーンエネルギーのディベロッパー
CEO Message
年明け早々、バイデン大統領は日本製鉄によるUSスチールの買収に中止命令を出しました。日鉄はバイデン大統領などを提訴して法廷闘争に持ち込むようですが、トランプ次期大統領も買収には反対を表明しているので、勝負は決したと思われます。
日鉄の資金と技術がなければ、USスチールは製鉄所の維持すらできないような状態で、買収はUSスチールの株主総会で7割の賛成比率で承認され、従業員や地元政府も買収に賛成だったとのこと。なぜこんなことになったのか?日鉄の参入は米国内の鋼材生産能力の低下につながると考えたUSW(全米鉄鋼労働組合)が、日鉄はペンシルバニア州の高炉を閉鎖し米南部に移すという虚偽発言を繰り返し政治問題とし、それが大統領選にまで影響を及ぼしたからです。
今回の結果、多くの事実が露呈しました。堅固な日米同盟とうたってはいても、事案によっては日本も中国と同じ仮想敵国にされてしまうこと。アメリカでは労働組合が暗躍して、法に基づいた正当なM&Aまでもが阻止されてしまうこと。既に主要産業ではない鉄鋼、主要都市ではないラストベルトにアメリカ人の一部はノスタルジーを感じていて、それが外国の手に渡るとなると想像しにくい拒否反応が発生する事。1980年代半ば日米自動車貿易摩擦が起こり、アメリカの労働者が日本車をハンマーで叩き壊し火をつける映像が衝撃的でした。そこから40年。結局日米関係は根本あまり変わっておらず、アメリカはフェアでも何でもなく、今後一層ひどくなる。正月早々、今後の示唆に富んだ暗いニュースでした。
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