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 CEO Message

 映画評論家でコラムニストの町山智浩さんは私と同い年なのですが、ちょっと前の週刊文春のコラムにこう書いていました。「自分ももう61歳だから、大学の同級生に会うとみんな定年過ぎで、仕事の第一線から外れているわけですよ。機能が格段に落ちているからしょうがない」これを読んで、気持ちがざわざわ。コラムはアメリカの大統領選が81歳のバイデンで、上院議員の平均年齢は65歳、それでよいのかという趣旨なのですがさらに続きます。

 

 「確かに年寄りには経験も知恵もある。でも、確実に脳の働きは衰えている。自分も資料を読みこんで理解する力が本当に衰えたし、だいいち老眼で字が読めない。原稿を書く集中力も落ちた。知識はあってもそれがとっさに出てこない。フレッシュなアイデアも出てこない」それにしても率直な物言いです。映画評論やコラム執筆などの仕事は労働集約型、知識集約型の職業なのでより強く衰えを感じるのでしょう。私も広告代理店にいたので、よくわかります。同期の多くは定年再雇用になっていますが、「週5日、フルタイム働くのはしんどい」と口々に言います。

 

 私が30年渡り歩いてきた博報堂⇒映画・演劇の脚本・演出⇒出版社の広告営業は、労働集約型・知識集約型の最たる職業と言っていいでしょう。なので、ちょうど10年前2013年の今月11月、労働しなくていい・知識を蓄積しなくていい、「太陽が私の替わりに稼いでくれる」ビジネスモデルで起業したわけです。思惑は恐ろしいほどにジャストヒットし、会社には毎日昼前に出てきて夕方前には後にし、映画・演劇、美食、ジム、登山を楽しむ日々です。あんまり仕事をしていないので、町山さんのように「格段に機能が落ちている」事を実感しないで済んでいます。ここもまさに「太陽光様様の大きな効用」だと、改めて感謝の念に包まれたのでした。

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