top of page
92ebf5_fa6db9830ea647619571931f84ff2266.avif

CEOメッセージ詳細

CEO Message

2026年5月 

送電網の整備

業者のリスクに、出力抑制があります。電気は常に需要と供給のバランスが取れていなければなりません。晴れた日に太陽光で供給が増加した場合、春や秋など穏やかな気候の日中だと需要がそれほど多くないので、発電事業者の出力が抑制される仕組みです。これはずいぶんと前から九州エリアでひどい事になっていて、東京電力エリアはあまり関係ないと思っていたのですが、先日我々の発電所でも出力抑制を受けていて、発電量の3%程度影響を受けていることが判明しました。全くうかつな事態でした。

出力抑制は今年の3月1日から始まっており、事前・事後共に東電から連絡が無いために把握できていなかったのですが、調べたところ今まで何回か抑制されていたようです。東日本大震災後、原子力発電所の再稼働が遅れたために東電管内は国内で最も電力需給が引き締まっていましたが、再エネが増えたため今回の事態に至りました。

2016年の電力自由化の目的の一つは、再エネなど分散型電源の拡大。大震災の時に津波で大きな発電所がいくつも止まり停電が起きたので、大規模電源だけに頼る脆弱さを克服する狙いがありました。再生エネの比率は24年度23%と自由化前の15年度14%から上昇したのですが、出力制御した太陽光・風力は24年度16億キロワット時と20年度の4倍。再エネの発電場所は都市から離れた田舎が多いのに対し、需要地まで運ぶ送電線の整備が追いついていない実情があるのです。

国は特別国会で電気事業法を改正し、送配電網の整備に公的な融資ができるようにしたとのこと。エネルギー基本計画は再エネ比率を40年度に50%まで高める目標を掲げており、達成のためにはボトルネックとなっている送電網不足の問題を解決しなければなりません。経産省は「コスト削減に向きがちな電力自由化と、新たな投資が要る再生エネ普及の両立は、政策的な難易度が高い」などと流暢な事を言ってないで、一刻も早く送電網を整備して出力抑制をやめて欲しいというのが発電事業者の切実な願いです。

bottom of page