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2018年5月  2019年問題

 

 一般家庭における太陽光の2019年問題というのをご存知でしょうか?2009年に政府は再エネを普及させようと、家庭の屋根で作った太陽光を1kWあたり48円という高値で10年にわたって買い取る制度を始めました。これによって合計200万世帯が太陽光パネルを設置しました。その買取り期間が、2019年に切れるのですね。

 

 電力会社には買取り義務がなくなるため、このエネルギーをどうしていくか。方向性としては、①何もせず電力会社に電気を贈呈する ②自分・地域で使う ③新電力などの電力会社が、個人の電力を買い取る、の3つ。①の可能性は少ないとして、③の場合の問題点は今までに比べて価格が極端に低い10円程度に抑えられてしまうと予測されることです。そこで今盛んに言われてるのが②方向の「地産地消」。余った電気を地域で安価に融通しあう、というもの。地域によって差はありますが、一般家庭の電気代はkWあたり20円強くらいです。これを15円程度で融通しあえれば、売る方も買う方もメリットがあります。

 

 私が視察したドイツでも、地域エネルギー公社のシュタットベルゲが再エネを買い取って地域に供給するというサイクルが、実際に機能していました。シュタットベルゲは、その収益を交通機関や生活サービスに回し、30万人の雇用も生んでいるそうです。

 2019年問題の対策は現在検討中ですが、FIT導入の2012年から数えて20年後、さらに規模が大きい野立て太陽光発電の2032年問題が発生します。主力電源となった太陽光が、発電者、購入者、そして国にとってメリットある活用ができるよう、工夫された制度設計が成されなければならないでしょう。